用語解説

ちょっとわかりづらい言葉があるかなーと思ったんで、そんな人向けにちょっとした解説を用意してみました。

◆ 一般的に電車各部・もしくは機器の呼称 ◆

妻面
もともとは住宅などで使う用語で、直方体状の車体の面のうちで連結面側にくる一番小さな面を指す。電車の面は基本的に側面・屋根・床・妻面から構成される。たであし運転台がついているものは妻面とは呼ばずに正面・前面・顔などど呼ぶのが一般的だ。
一般的には屋根に上るためのステップやパンタグラフの配管(東武では電線2本と作用管2本が基本)が設置されている。近年だと妻面の窓は廃止される傾向にあり、新車では代わりに消火器収納や操作盤の張り出しがある傾向にある。バリアフリー化に合わせて転落防止幌が設置され、地下鉄だと、無線アンテナが設置されることも。いずれにせよ普段はなかなか全容を見ることができない面である。
連結面
妻面の別名。連結器が付いている面で、連結するときに車両同士が向かい合う面ということでこのような呼び方になっている。特に先頭車両同士が連結している状態のときにもこの言い方は使われるようだ。
スカート
別名を排障器(障害を排除する機器)という。列車正面床下を覆うように設置される。事故のときに列車の床下に異物が入り込むのを防ぎ、床下機器の損傷を最小限に抑えるための部品。かつては特急電車くらいしか設置していなかったが、現在ではほとんどすべての新車が備えており、未設置の車両についても更新時に設置が進んでいる。
パンタグラフ
天井に搭載されるやぐらみたいな装置で、架線から電気を受けるために設置されている。通常はばねの力で押し上げられている。パンタグラフが伸び縮みしても均等な力で架線が押されるように設計されている。パンタグラフは、作用管を通して送られる圧縮空気の力で下げられ、鍵装置で下げ位置に固定される。逆にパンタグラフを上げるときは、妻面に設置されているパンタグラフ上昇ひもが引かれることで鍵が外され、ばねの力だけで自然にパンタグラフが上昇する。電気機関車などには空気圧でパンタグラフを上昇させるものもあるようだが、東武鉄道にはそのような方式のものは存在しない。
強制上昇装置
前項のパンタグラフが上昇するとき、パンタグラフの枠に雪が積もるとその重みでパンタグラフが上がらないことがある。シングルアームパンタグラフなら雪が積もる面積が少ないからよいが、菱形や下枠交叉型では面積が広いのでこのトラブルが起こりやすい。それを未然に防ぐために、パンタグラフが上昇する力をサポートする機器が強制上昇装置。北関東を走る東武鉄道ならではの装置である。
マーカーランプ・急行灯・上部灯
8000系が上部に乗せていたもの。列車種別がわかるように点灯させるもので、6050系が前面貫通扉上につけているものや、300系列と1800系がオデコ中央につけている橙色のランプが該当する。東武では快速とかだと点けたはずです。でもまあ、かっこだけだったところがあって、新塗装になったころには撤去されてしまった。雨樋のそばだったことからその部分が腐食しやすかったということもよく言われる。 まあ、阪急や近鉄のように種別が点灯パターンでわかるわけではないですからね…ちなみに一時期は東上線で大山対策車(ホーム長さが8両では足りなかったため、ドア締切装置を備えた編成)がマーカーランプを点けていましたが、その時点でもはやマーカーランプはいらなくなっていたってことですね…
CP:compressor:コンプレッサー:空気圧縮装置
ブレーキやドア開閉に使う圧縮空気を作るための機械。近年は技術発展のお蔭でスクリュー式(ネジのような機構で連続的に空気を圧縮する方式)が主流になりつつあるけど、8000系に搭載されているものは、ピストンをモーターで動かすオーソドックスな形態のもの。
MG:motor generator:エムジー:交流発動機
架線電圧の直流1500Vから交流100Vの電流を作りだすための装置。原理としては、直流モーターで交流発電機を回し続けることで、+-を断続的に切り替えることで交流が生み出される。生み出された電気は冷房装置や照明、ATS機器の電源となる。
ちなみに、交流の電圧変換は簡単にできるため、架線電流が交流の場合はMGは必要ないことも注記しておく。
主電動機通風機
新性能電車の最大の特徴は、主電動機が熱を持つために、通風装置が付いていること。たとえば国鉄のて空気を送っていました。103系から205系までは車体側面のグリルから戸袋を経由し東武8000系の場合は大きいほうの通風機から扉袋経由でモーターに風を送ります。実は客室通風機がある編成と無い編成ではこっちの通風機の形が微妙に違うので、暇な方は確認してみるといいです。
ベンチレーター(客室通風機)
客室の換気をするための装置。走行するときの風力で空気を流し込んだり吸いだしたりしているようです。ただ、小さすぎるのかあんまり機能してないようです。逆に梅雨時は留置中にベンチレーターから湿気が客室内に流入するようで、車内がじめじめする一因になっているようです。気になるのが、どうして開閉装置がついていないのかということです。201や205はあるのに…
非常時知らせ灯
8000系の更新の際に取り付けられたランプで、ドアランプの下のもの。光るとオレンジ色らしい。はっきりいって何に使用するのかはよくわからない。車輛内の非常通報装置と連動しているのだろうか?筆者は点灯しているところは見たことがないですね。

◆ 走り装置の技術的名称 ◆

空気ブレーキ
空気配管を通して空気を直接ブレーキシリンダーに送る方式。連結部の配管の故障が起こるとブレーキが掛けられなくなる安全性の問題があるので、路面電車などの単行車輛でしか利用されていない方式
自動ブレーキ
空気ブレーキの欠点を補うために開発された方式で、あらかじめ各車両にタンクを設置して、ブレーキが緩んでいるときに配管に圧力をかけて圧縮空気を充てんしておくことで、配管が減圧するとブレーキがかかるようにしたブレーキ。ただ、配管が一本(赤い配管)なのは客車列車での話で、電車では頻繁にブレーキを操作するため、各車両のタンクに空気を追加供給する配管(元空気ダメ管)を別に用意していた。(白い配管)東武鉄道では7800系までの旧性能電車が採用していた方式だ。非常時に強い方式だが、ブレーキの応答性(操作してから実際にブレーキがかかるまでの時間の短さ)の悪さなどの問題があった。
電磁直通ブレーキ(HSC)
東武8000系が採用する方式で、戦後の高速電車に多く採用された方式。基本的には空気ブレーキなのだが、応答性を高めるために、圧縮空気を各車両のタンクに供給する配管(白い配管)と指令用(黄色い配管)の配管の2本が存在していて、ブレーキシリンダに空気を送りこむのは電気指令、ブレーキをかけているときに各車両のタンクに空気を追加供給するのは空気指令となっている。基本は空気ブレーキなので、安全性確保のために非常ブレーキ配管(赤い配管)も存在し、そちらは自動ブレーキの原理で作動する。東武8000系の場合、この非常ブレーキ配管の弁は自動ブレーキとしては使用できない仕様である。
抵抗制御
鉄道車輛が加速するためにはレールの上をスリップしないように加速する必要がある。はじめっから最大電流を流したら電車は大空転をおこして進めないから、電車を走らせるためにはスリップしないくらいの電流を電動機に与えて制御する必要がある。抵抗制御は抵抗器で電流を適度に落としてモーターに適切な電流を流す装置だ。原理としては、カム装置ってやつがあって、それで抵抗器の電気配列を変えて、だんだん抵抗値が低くなるようにする。それと、電動機の直列・並列を切り替える装置がある。加速中25kmくらいで「カツン」という音がするのはこの切り替えの音だ。)
バーニア
バーニアとは、ノギスで0.1mmのメモリ表示の方法が語源で、鉄道車両では超多段制御のことを指す。当時の新性能電車の特徴ともなっている。この時期に超多段制御が登場したのは、高加速でも抵抗器の切り替えの時に衝動がなるべく起らないようにして乗り心地をよくする目的からだった。(JR205系や211系の加速時の揺れが衝動である。)東武8000系の制御機VCM-HT20/10型は日立製で力行のみ55段(弱め界磁起動1段、直列24段、並列21段、弱界磁9段)となっている。

◆ 東武鉄道の施設解説 ◆

南栗橋車両管理区
現在東武鉄道本線系統の車両の検査を受け持つ工場。東武野田線の編成は基本的にこの工場で検査と車輪削正を行う。
川越工場
東武東上線の車両の検査を行う工場。
西新井工場
2004年まで東武鉄道本線系統の車両の検査を担当していた工場。現在は取り壊されて跡地にはマンションが建てられている。
七光台研修区
東武野田線の車両を一括管理する研修区。ただ、車輪削正の機械は設置されていないので、野田線の8000系はいちいち南栗橋車両管理区に入場する必要がある。
七光台研修区高柳出張所
いわゆる高柳留置線のこと。発祥は六実駅の留置線の機能を移転したもの。このほかに現在使われている留置線があるのは岩槻と春日部の駅構内のみ。
アルナ工機(ナニワ工機)
1971年に社名変更してアルナに、現在は2003年に分社化して阪急系列会社のアルナ車両(⇒HP代替)となっている。東武の社長とこの会社の社長が仲が良かったようで、8000系は尼崎で大量に製造されることとなった。現在アルナは経営悪化から大型鉄道車両の製造からは撤退してしまっているが、8000系の前面の部品を製造するなど、完全に関係が切れたわけではない。ちなみに、アルナとはアルミのナニワという意味を込めて命名されたらしい。
ナニワ工機
アルナ工機の前身。アルミのナニワと言われるほど、トラックの荷台やアルミサッシなどの製品で有名だったらしいけど、鉄道車両は東武と阪急のものを製造していた。
富士重工(富士重工業)HP
戦前の中島飛行機。JR日光線沿線の鶴田に工場があった(現在のエコ宇都宮工場(エコテクノロジーカンパニー))。初期の2両編成から最終期にかけて製造を担当した。現在では富士重工も大型鉄道車両から撤退している。
日本車輛HPwikipwdia
1971年まで製造を担当。豊川ではなく、東京支社の蕨工場で製造していた。
東急車輛HPwikipedia
1974年から製造に参加した。工場は金沢文庫の横浜製作所。
汽車會社
1963年に8104Fと8105Fのみを製造した。一度倒産したが再建され現在は川崎重工。

◆ その他のテクニカルターム ◆

Hゴム支持
木製フレームからの移行期、金属ドアへのガラスの固定方法はたいていこの方式だった。その一番の理由は、当時の窓ガラスが非常に割れやすいもので、簡単に交換できる必要があったからだ。Hゴム支持は文字通り、H型の断面のゴムの片側を金属、片側を窓ガラスにはめて固定する方式なので、応急処置的に割れた窓ガラスの代わりにベニヤ板や金属板をはめることができた。しかし、ゴムの劣化や漏水などの問題があったことから多くの鉄道車両でのちに他の固定方法に改造されることになる。
金属押さえ
Hゴムの改良版で、ガラスの強度が上がって滅多に割れなくなったことから始まった。ゴムや防水パッキンを金属パーツではさんで抑える方法で、Hゴムよりは防水性能が上がった。8000系のドアは更新時にすべて金属押さえに改造された。しかし、近年はパッキンの劣化からか窓の縁に付着した雨水が客室側に染みだしていた。
ボンディング
ガラスの固定方法の一種で、溶かしたゴムをフレームとガラスの間に流し込んでガラスを固定する。施工が簡単で信頼性もあるため、JRの209系ファミリーをはじめとして最近の鉄道車両は固定式窓にはほとんどこの方式を採用している。東武8000系のドアは水漏れが目立ったため、2007年ごろからドアの窓フレームの外側にゴムを流し込んで防水機能を強化する小改造が行われた。
高輝度放電灯(HID)
後期更新車から採用されたランプの名称。水銀灯みたいなもので、最大の特徴は青みがかった白い光。消費電力はかなり少ないし、寿命も長いらしい。それになんかかっこいい。ただ、霧には弱いという話だ(フォグランプって絶対黄色ですもんね)。
発光ダイオード(LED)
近年テールランプにドアランプ、それに方向幕や客室案内機にまで利用されている。低電力で、ドットマトリックス技術(案内表示機械の技術)により多彩な表示ができること、それに大量生産でコストが下がったことから1990年代後半から広まり、最近では信号機にも採用された。しかし、10年程度の寿命があり電球よりもメンテナンスフリーだとはいえ、だんだん輝度が落ちるなどの欠点がある。特に8000系にはテールランプやドアランプが暗い編成や、ときには片方が点いていない編成がいくらか見受けられる。京急のように、テールランプを電球に戻す事業者もいる。
ピクトグラム
案内表示などで、言葉ではなく図柄が表示となっているもの。一番代表的なのは非常口の急ぐ人や、煙を出すタバコにたすき掛けのラインが入った赤い丸を重ねた禁煙標示。ドアステッカーの駆け込み乗車禁止やドアに注意なども該当する。8000系の車内の案内ではスーパー更新車から採用。
スーパー更新車
8000系の更新車の内で、2003年に更新された6両編成3本の俗称。自動放送や車内案内装置などの設置で30000系並みのサービスレベルを確保した車輛。81110F,81113F,81114Fが該当する。

広告 [PR]  再就職支援 冷え対策 わけあり商品 無料レンタルサーバー