東武野田線の路線と車両ついて勝手に仮想

定番ですが、野田線に快速をどうして走らせない、走らせてはとか、もっと接続良くしろとか延長しろとかって意見は結構散見されるもので、Chauwikiとかにいろいろと書いてはあります。でも、実際のところ可能なのか、ここでは生真面目に検証しようかと思ってます。といってもまだページ作成途中なのですが、まあ、おいおい書き足そうかと思います。09.9.25改訂

1.野田線快速は作れるのか?


daiya

まずは需要が見込めないと走れない。そんなわけで全線のトラフィックをグラフにしてみた。住所での地区区分を元に駅周辺人口を計算したので、隣接する駅と競合が発生したりして大宮や大宮公園などで町・丁・字名の区分がうまくいっていないが、乗降客数は大体世帯数の1.5倍から2倍の範囲に収まっていることが確認できる。これが意味するところは、平均して1世帯から一人から二人が野田線に乗って別の場所に移動し、再び戻ってくるということだ。運河は、東京理科大学の最寄り駅であることから通学利用の乗降客が一定数ある。一学年で3000人なのでちょうど差し引くと標準型のグラフになる。東岩槻は開智中学・高校が沿線にあり、大和田は春日部高校のすぐ隣、高柳は沼南高柳高校の最寄り駅なので、そこの学生の利用者が多く、そのぶん利用者が伸びている。大宮公園と北大宮は、大宮公園の利用客などで一定の利用があるものと考えられる。また、野田市は利用客数が世帯数と余り変わらないが、これはキッコーマン(株)の工場職員など野田線を利用しない住民もいるからだろう。とりあえず、ほとんどの利用客は、沿線から乗車してターミナルまで移動して、ほかの地区に行くかそこで用事があるかということになるだろう。

ここから考えられる、快速運転の潜在的なニーズは、ターミナルへのより高速度の移動という一点に絞られる。ターミナル間のトラフィックは思ったよりも少ないというのも野田線の特徴で、よく言われるのは船橋から大宮まで移動するのに、JRのほうが10分早く到着するということ。東武野田線はせっかく東京の外環を走っているのに、環状連絡としてはいまいち路線の特性を生かし切れていない。西船橋・新松戸・南浦和など武蔵野線と比べると、船橋、柏、大宮のターミナルを直結しているのだから、通勤外利用でターミナル結節の効果はあるはずだ。そうはいっても、大宮〜春日部は日中から各駅にある程度の乗客がいるし、豊四季〜運河も各駅に同程度の乗客がいる。野田市内で乗客が少ない各駅を通過するにしても、現在は単線だから通過待ちの関係もありなかなかスピードアップが難しく、退避設備を整備しても今以上のスピードアップは望めない。それに、柏側と春日部側は商業的にも区分されているのでそのような目的での交通は望めず、重要はレジャーと成田空港の空港輸送などしかない。そのような細い需要のために快速サービスをやるほど東武も余裕ではないし、各駅停車のダイヤが乱れてかえってサービス低下につながる恐れがある。

daiya

そんなわけで柏大宮間では快速運転はほとんど絶望的ということが目に見えているので、柏船橋間が焦点になる。ここでカギとなるのが、柏〜船橋の客の利便性と、沿線住民の利便性とどちらを重視するかということ。遠距離から野田線に乗りに来て、別のターミナルからまたどこかへ行くというトラフィックが大きくないと快速の意味はない。ここでカギとなるのが成田高速鉄道の開通。これで、常磐線沿線・つくばあたりから成田空港に出る一つのルートができるはず。もちろん成田線があるのだが、成田線は単線で時間もかかるからやはりここは野田線が一番有利なのではないかということになる。柏駅から成田空港へのバスは出ているのだが、本数が少ないのでなかなか使いづらいし、鉄道のほうが料金はだいぶ安い。駅には一連のバリアフリー設備はあるのでエレベーターに搭乗できるのならそこまで荷物をはこぶのも苦にならないのではないだろうか、つまり、荷物をバスのトランクに入れるメリットがなくても鉄道ルートのほうが有利なはずだ。野田線の快速はついでに、アクセスの悪かった下総地区の南北のトラフィックを新たに創造して地域の活性化を図ることもできる。なんていうのは大袈裟だが、実際柏にはあんまり遊ぶところはないから京葉地区へのアクセスが良くなるとだいぶ便利だろうし、京葉方面からも、柏方面の商業施設が利用できてより便利になる。商業的な需要はありそうだ。

さて困ったのは、快速はどうしても必要だと言うには以上の理由では弱いということ。既存の施設を大改修するような必要があっては快速は走らない。しかし船橋線には単線があるのである程度の改修は必要だ。ここをどうにかクリアできなければ快速は走るにも走れない。

そこで走れるのか実際にスジを書いてみた。それが右のダイヤっぽいものなんですが、結構傾きが不正確なのかもしれないかもです。一応マスは見て書きましたし、一度各駅停車で柏まで書いてみてちゃんと29分で到着したので、たぶん大丈夫だとはおもいますがミスもあるかもなのであしからず。上の方から柏、新柏、増尾、坂井、高柳、六実、新鎌ヶ谷、鎌ヶ谷、馬込沢、塚田、新船橋、船橋。こうやってみると六実は丁度船橋と柏の中間地点くらいだとかそういうことがわかって結構興味深い。一番最初に船橋を発車しているのが普通でそれを快速が追いかけます。走行時間から考えて追い抜きは一回だけ。柏と船橋ではあまり連続発車はできないことから快速の停車駅は船橋、馬込沢、新鎌ヶ谷、増尾、柏という設定になっている。異論はあるだろうが、とりあえず船橋と新鎌ヶ谷の間で一駅停車して時間調節せねばならなかったのと、また増尾に停車するのは停車駅のバランスをとった結果だ。馬込沢に無理やり退避設備を作ると、さらに馬込沢で列車追い抜きしてさらに速達性が向上するのだが、それは案としては投資効率が悪く現実的ではないと判断した。

さてこいつがそうなのだが、ジグザグに見えるところが六実〜逆井。ここだけは8000系がノッチを入れっぱなしで走って、両駅で対向列車が入線した瞬間に逆方面の列車が単線に突っ込んでいくかなりタイトなダイヤになってしまってます。快速の追い抜きは高柳にてで、普通列車の本数をパターンにするためには快速は30分に一本しか走れないし、しかも柏での折り返しもいろいろと大変になってしまう。柏駅付近で交差するスジに丸がついているが、ちょうど常磐線と野田線が交差する手前くらいの地点で列車がすれ違うことになる。ここでもどちらかの列車が遅れてしまうと列車が一気に遅延する計算になる。ここまで余裕がないダイヤは、さすがにどんな鉄道会社でも嫌がるものだろう。やはりどうしても、両駅の単線区間のアプローチまでの距離を少し長くして(南桜井駅東側、江戸川橋梁手前の区間のように)おくしかないのかもしれない。

しかし、逆に言うとそれくらいの投資をすれば車両は既存のもので運転は可能だということだ。(もちろん、信号設備の改良は必要だが。)運転時分の短縮は圧倒的なもので、大体20分程度で柏〜船橋を走破してしまう。これは早い。それに、ちょうど成田高速鉄道のエアポート特急の運転間隔も30分に一本なので空港アクセスは結構ばっちりなのかもしれない。それに、まだ計画が立っていないとはいえ、東武は船橋線の単線区間を複線化する気は失ってはおらず、、高柳電留線付近の林を複線分の土地の部分だけ伐採していたり、古い柵の奥に真新しいコンクリの柵を立ててみたりとしているので、もしかしたら複線化してその暁には快速運転ということになるのかもしれない。しかし、そうはいっても、自分は単線でもいいから走らせるなら走らせてほしいと思う。

それに、8000系がノッチ入れっぱなしで爆走する野田線を見てみたい。

2.ところで野田線にもクロスシートみたいな車両がほしい

zaseki

こんなことを言ったら船橋〜柏、なにより大宮あたりの混雑にはどう対応するのかとさんざん苦情をいわれてしまいそうですが、野田線も朝のラッシュ時間帯以外はそこまで混雑するような路線ではなく、気分はローカル・田舎路線なのですからやっぱり座りたいし、そう考えるとできればロングシートなんかではなくてクロスシートがいいのではと思ってしまうんですよね。長距離の乗客は現状ではそこまでおらず、それならロングシートのほうがいいのではないかという意見もあるでしょうが、空いている時間帯の乗客はそこそこ長い距離をのる乗客もいる。それに、野田線快速案でも書いてあるのだが、野田線はもっと長距離の乗客を増やせる可能性を持っているという意味で、長時間乗りたくなるような特徴的な座席でサービスに差をつけるというのは十分有効な戦略だともいえるはず。本線で快速の6050系が6両で北千住あたりを走っているというのだから、別にクロスシートは荒唐無稽な話ではないし、仮に収容力に不安があるなら一番混雑する車両だけロングシートにしてしまえばどうにかなるというのが自分なりの見解。それに将来的に少子化で乗客が減るのであればそういう車両があっても許される、というか、長きにわたり通用する車両となるはずだと思う。そんなわけで、クロスシートだけど今現在の乗降性能と収容力を極力失わないようにした座席配置を考えてみた。

まあそれが右のスケッチなのだが、基本構成は転換クロスを中央に配置した3列のペアシートと、片方の端部に設置した補助座席の組み合わせを考えている。ドア間の着席定員は1人増えるから通常時は着席定員が4人増(車両中央は補助座席を使わない設定)。とはいえ野田線ではロングシート6人掛けが横行しているので、車両端部の座席が4人掛けから3人掛けになっているところに注目すると8人増といったところか。とはいえ、ラッシュ時間帯は補助座席は使えないので着席定員は従来比4人減になってしまうのがネックといえばネックなのだが。

zaseki

さて、立ち席についてだが、これは左の図を参照して考えてもらいたい。紫の部分が普通に乗客が占有できる床面積で、これ自体はそこまで大差がないように見えるだろう。注目してもらいたいのがまずドア脇の立ち客なのだが、ドアのサイドスペースが比較的余裕をもって開けられたために、ロングシートよりも乗降がしやすいようになっている。また、ロングシートだとドア脇以外は吊革や握り棒を握って腕で体を支える必要があるためにドア周辺が混雑しやすいのだが、新案ではボックスシートの間の通路部分では座席の背もたれの角によっかかったりして体を支えられるので比較的車両内側に乗客が入りやすいようになっているといえる。もちろん、シート間のスペースもドア付近も乗客で埋まったときにはロングシート車両のように座席側に倒れかかる姿勢で立つ人の分だけのスペースを無理やりつくることはできないのだが、この車両はそこまでの混雑はない場合の座席配置なので、そこは気にしないこととする。

zaseki zaseki zaseki

右は座席の使用パターンで、上がラッシュ時に折り畳み座席をすべて畳んだ状態、中央が折り畳み座席を4つ使うパターン、下が快速運用のときなどで中央のドアを締め切ったモードで車両中央のクロスシートブロックの補助座席合わせて8人分も展開する場合。この座席配置はスタイルは小変化を重ねてきたとはいえだいぶ昔から考えていた。クロスシートなら数字通りの人数が座れる。それに、快速モードの座席だと一両の座席定員は76人で、下手したら6050系より多い。ここまでフレキシブルなのだからどこかの会社が開発してもよさそうなのだが、どうして出現しないのだろうか、そのほうが疑問だ。そんなに、「冬、ドアが開いたときに寒い座席は乗客サービスの低下だ」とかそういうものが心配なのだろうか。いや、それはロングシートのドア脇の座席であっても変わらない話だろう。一部ドアを閉めるあの機能に風よけの意味はなく、室内保温が主たる目的だから、サービスの低下というのはいささか極端な指摘といえると思う。個人的には、先に示したようにドア脇に立つ人が減る(補助座席側にはさすがに立てないハズ)ことで乗降もスムーズになるはずだし結構いいとおもうんですけどね。まあ、さすがにモックアップを作って実験するなんてことはできないですが、ぜひぜひ東武鉄道には検討してもらいたい座席配置ということには変わりないですね。

3.野田線に自転車が持ち込めると…

東武野田線の沿線は不均等に開発されているため、駅から様々な施設までのアクセスがあまりよくないことがネックになっている。通勤利用外では自動車の利用が多い。また、最近は駅のバリアフリー化の進行でエレベーターやスロープの設置が進んでいる。そこで、休日には野田線の女性専用車の部分に自転車を乗せられるようにすればいいのではないだろうか。そうすれば野田線のレジャー利用を促進して、さらなる野田線の活性化ができるのではないだろうか。
休日のみの理由は、自転車のもちこみを時間限定にするのは、自転車を乗せて出かけたはいいが夕方から電車の混雑が始まって帰れなくなる事態を防ぐため。また、女性専用車限定で持ち込み可能の理由は、野田線で一番混雑が平均的に弱い車両が指定されているのと、案内がしやすいという理由からだ。自転車の止め方は、入口を入ったら座席の隣にレール方向に止めればいいだろう。大体一列で4台ほど駐輪できるはずだが、通路のために少し横にスペースを作りたいから3台くらいのほうがいいかもしれない。できれば座席を収納式に改造すればスペースが広く取れるのだが、8000系はドアエンジンやヒーターが座席下にある関係で改造は容易ではないため、これは新型車両からしか望めないだろう。また、混雑を避けるため、自転車を乗せるときには手荷物料のようなものを課したほうがよいだろう。さすがに乗客の1/3程が自転車を持ち込むのでは車内が混雑しすぎてしまう。
また、バリアフリー設備を利用できるとはいえ、女性専用車に自転車を乗せるならホームの端まで移動する必要があり、狭いホームだとなかなか大変かもしれない。それに、万が一バリアフリー設備がない駅で下車しなければならなくなったときにはなんらかの対応を考えなければならない。もちろん自転車はおとなひとりで持ち上げられるくらいの重量しかないのだが、係員を呼び出すインターホンくらいは必要だろう。それだけでなく、乗降の際には車掌と運転士が確認する必要もあるだろう。
なかなか大変とはいえ、自転車を乗せられるとなると自動車交通の代替となり、環境にいい。自動車道が整備されているのならなかなか難しいのかもしれないが、幸い野田線沿線は道路が細かったりして混雑するところが多いので、なかなかいい勝負ができるはずだ。自転車なら渋滞に巻き込まれることはない。まだ検討することは多いが、可能性は大いにあると思う。サイクルトレインでただの通勤路線・田舎を走るダサい路線から、平日は通勤路線、休日は自転車の乗せられるレジャートレインの近郊路線へ。「野田線」のイメージアップも夢ではない!


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送