8000系基礎知識


柏にて

東武8000系は、1963年より20年間にわたり計712両が製造された通勤型電車。その異常な車輛数(もちろん私鉄一)から、私鉄の103系と評される。103系と言えば、首都圏からは完全に淘汰されてしまい、関西圏でもかなり数を減らしてしまった。他社の同時期の車両(第2世代の高性能電車)はそのほとんどが第1線から引退していたり、完全消滅していたりする。 そんななかいまだに第一線で活躍する8000系は、簡素な走行装置や軽量構造の車体や空気ばねなど、なかなか良い点が多い車輛ということができるのではないだろうか?
確かに、8000系については、文句も多い。車体整備が追い付いておらずさびや塗装のあせが目立つし、クーラーの効きも最近の車両と比べるとかなり劣る。とくに、ブレーキ性能向上のためにブレーキ臭は「東武臭」とよばれるほど特徴あるもので、これを嫌がる鉄道ファンはかなりいる。
しかし、当時はやりの超多段(バーニヤ)抵抗制御(なめらかな加速)、空気ブレーキのみであるからこその緩やかなブレーキなどを賞賛する人も多い。
実際のところは、戦後長らく輸送力を乗客サービスよりも優先してきた東武鉄道の、古い車両を更新しながら50年近くも使う伝統が8000系を支えているのだろう。

現在東上線と伊勢崎線日光線では新車の導入・転属で余剰となった若番車や故障車が編成単位で廃車されている。しかし、多くの編成は製造から40年以上が経つが、今日も野田線や支線系統で活躍している。
※ 野田線では、45編成264両中製造から40年以上経過は28編成148両。

管理人としては古いグループもあと10年くらいは活躍してほしいところですが、本線向けの新車や東上線ATC化でいろいろと廃車が続いていてさびしい限りです。いまはとにかく温かく見守ってあげましょ。

↓ もう8000系なんぞよくよく知っとるわ!って方はこちらへ! ↓
小史・もしくは経年変化>>>
細部の違い・もしくは差異分類>>>
七光台検修区在籍車編成表>>>

■ 車輌基本データ ■
形式名 クハ8100 モハ8200 モハ8300 クハ8400 モハ8500 クハ8600 サハ8700 モハ8800 サハ8900
定員/座席定員(人) 150/50 170/58
170/54
170/58 150/50 150/50
150/46
150/50 170/58 170/58
170/54
170/58
自重(t) 26.0 38.0 39.0 26.0 38.5 31.5 32.0 38.0 28.0
長さ(mm) 200002000020000200002000020000200002000020000
幅(mm) 280628062806280628062806280628062806
高さ(mm) 4045 4200 4045 4045 4200 4045 4045 4200 4045
制御装置 - VMC-HT-20A - - VMC-HT-10A - - VMC-HT-10A -
主電動機
出力(KW)
- 130kw
1C8M
130kw
1C8M
- 130kw
1C4M
- - 130kw
1C4M
-
主要機器 c R/C/PT CP/MG c c/R/C/PT c/CP/MG CP/MG R/C/PT -
ブレーキ方式 HSC電磁直通空気ブレーキ
車体 普通鋼
加速度・最高速度・設計最高速度 2.25km/h/s・100km/h・110km/h
常用最大/非常減速度 3.7km/h/s・4.2km/h/s
注 定員下段は車椅子スペース付車 c・・・運転席 R・・・抵抗 C・・・制御機器 PT・・・パンタグラフ CP…コンプレッサ MG・・・電源装置
※参考資料:復刻版私鉄の車両24 東武鉄道,飯島巌・卓はじめ・諸河久,株式会社ネコ・パブリッシング,(2002)
■ 塗装 ■

1974年まで
ロイヤルベージュ+インターナショナルオレンジ 1985年まで
セイジクリーム一色 現行
ジャスミンホワイトにジャスミンブルーとライトブルーの帯

ちなみにセイジクリーム一色は塗料代節約のためだったとか。


※参考資料:私鉄電車ビジュアルガイド 東武鉄道 東武鉄道,東武電車研究会,株式会社中央書院,(2003)
■ 製造・製造時期による大まかな区別 ■

あまりこれを扱ってる所も少ないと思うんで、てかなかなか興味深いので乗っけてみます。


はじめ8年で8101F8155F(4両編成),8501F〜8562F(2両編成)までが一気に製造される。その後2年で8101F〜8114Fを6両化している。
次に登場するのが冷房新製車の8156F〜8172F(6両編成)。この間1975年に新製が止まっているのはオイルショックの影響と思われる。

なお、1976年以降製造の8000系(8167F以降)はマイナーチェンジを受け、塗装がセイジクリーム一色・台車がFS396/096に変更・ドア内側がステンレス未塗装に変更・床板が厚くなる(ドアの溝が深くなる・防音性能向上)などの変更が行われている。

77〜80年は8両編成の増備が主になる。調整の如く、新製された8両編成でない編成は8191F(4両編成),81110F(6両編成)のみだ。
最終期81〜83年は、再び2両編成の製造が始まる。これは7300系の廃車と対応するものとされている。
なお、冷房改造は73年から順次施工され、83年には終了している。

*まとめ*

50番台の車両は思ったほど新しくはない。(製造から約40年経過)

76年までの4・6両と70年までの2両〜通常の更新

77年以降の車両〜ワンマン専用車両などの特殊車両・余りは通常の更新

それでも余った2両編成3本〜廃車


※参考資料:復刻版私鉄の車両24 東武鉄道,飯島巌・卓はじめ・諸河久,株式会社ネコ・パブリッシング,(2002)
■ 更新時期による大まかな区別 ■

ここでは原型車からのもの以外。更新車の分類です。新造時からの経年変化については8000系小史

@初期更新車 1986
旧型顔とも呼ばれるが、オリジナルとは少しの差異が見受けられる(前面の未更新車との違いは、助手席側ワイパーと、運転席の窓の左下の空気取り入れ口がないのがポイント。)。8104F,8108F,8111F,8112F,8127F,8130F,8509F,8516Fが該当する。8104Fが更新第一号。
配管引き換えや塗装の剥離と再塗装(普通の検査では重ね塗りするだけ)はもちろん、側面方向幕取り付け(それまでは先頭車にサボ差しがあるだけだった!)、非常通報装置知らせ灯(戸開きランプの下)取り付け、内装の化粧版の10000系と同タイプのアイボリー系の物への取替え(それまではダークグリーン)などが行われた。
8104Fでは座席は茶色いままだったが(営団5000系の更新車みたいな感じだったのでは?)8108F以降は緑になった(以降未更新車も順次交換)。貫通扉のサボ受けは、東上線の編成や8104Fは撤去しており、残っている編成は少ない。
現在更新から20年以上が経ち、いかにも古い電車のオーラをむんむん発しているグループでもある。
A中期更新車 1987〜1996
一般には更新顔と呼ばれる。スカートに角型ライトのブラックフェースは、切り継ぎ加工の産物。ジャンパ栓受けも新型に。6050系likelyだといわれるが、実際はおでこが丸いしライト高さも心持ち低いから、10030系の方が近い部分もある。運転台は6050系に準じたものに変更。1988年からは運転室がオリジナル位置から拡張され、運転台背面の窓がなくなる(最近の電車っぽくなる)。
野田線の8000系中期更新車では種別幕を取り外している。写真を見ればわかるが、種別幕のところは黒くなっている。
1992年から蛍光灯が増設された。それまではドアの位置と蛍光灯がずれていたが、ドア配置と一緒になると車内の明るさがかなり変わり、それだけで古臭さがかなり薄くなった。(詳しくは細部の違い・客室編へ)
1996年あたりから客室通風機(ベンチレータ)が撤去されるようになり、主電動機通風機(大きいほう)も角ばった新しいものに交換された。
B後期更新車 1997〜2008
基本的なデザインは変わらないが、前照灯がHID(高輝度放電灯)になり、ライトボックスもFRPからステンレスにデザインが変わってますます現代的な装いに。行先表示表示はLEDに変更。バリアフリー化の一環として車椅子スペースが新設された。つまり、10050系と比べ遜色ないレベルとなった。全検後のピカピカの姿はまさに新車同様だ。
2000年に8160Fなどで試験的に段違いの転落防止幌(白)が導入され、その後の更新車は全て転落防止幌(黒→グレー)を持つ。2002年から冷房装置もマイコン制御化(自動制御化)された。
2003年からの更新最終期は、比較的新しい編成から貫通扉窓ワイパ設置・車外スピーカ等の設備を持ったワンマン運転用編成(800系含む)や、車外スピーカ・スタンションポール・室内行先案内機を取り付けた本線用スーパー更新車が登場して、8000系の更新は完了した。(とうとう廃車が始まった)


◆関連外部サイトはこちら
※参考資料:復刻版私鉄の車両24 東武鉄道,飯島巌・卓はじめ・諸河久,株式会社ネコ・パブリッシング,(2002)
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